佐賀県、給食費が手取りに占める割合を計算してみた【20260602】

「給食費って月1万円くらいだろう」と漠然と思っていたが、手取りに対する比率で出してみたら、職種によってかなり印象が変わった。川口在住のエンジニアとして、佐賀県のデータを他県比較の視点で検証してみる。


まず使ったデータの前提を整理する

文部科学省「令和5年度学校給食費調査」と厚生労働省「令和5年賃金構造基本統計調査」を組み合わせた。給食費は全国平均値を使用。手取りは額面の約80%で換算(社会保険料・所得税の概算控除)。

  • 小学生:月4,688円 / 年間約5.6万円
  • 中学生:月5,367円 / 年間約6.4万円
  • 子2人(小+中):月約1万円 / 年間約12万円

佐賀県の職種別・給食費負担率

佐賀県で働く代表的な職種の平均月収(厚労省令和5年・佐賀県値)を元に、手取り換算で給食費比率を出した。子2人(小学生+中学生)を想定。

職種月額賃金(額面・概算)手取り換算(約80%)給食費月計(子2人)手取り比率
製造業・生産工程24万円前後19万円台約10,055円約5.1〜5.3%
医療・福祉(介護職)22万円前後17万円台約10,055円約5.6〜5.9%
情報通信・SE系32万円前後25万円台約10,055円約3.8〜4.0%
卸売・小売業23万円前後18万円台約10,055円約5.3〜5.6%
建設業(現場系)27万円前後21万円台約10,055円約4.6〜4.8%
宿泊・飲食サービス20万円前後16万円台約10,055円約6.0〜6.3%

※月額賃金は厚労省令和5年賃金構造基本統計調査(佐賀県・全年齢・男女計)の概算値。手取りは社会保険料・所得税控除後の目安(約80%換算)。給食費は文科省令和5年度全国平均値を使用。


データを見て気になった3点

① 「月1万円」の重みが職種で全然違う

給食費月1万円という絶対値は変わらないのに、宿泊・飲食サービス系では手取りの6%超を削る計算になる。手取り16万円台から1万円は、食費全体の中でかなりの割合を占める固定費だ。一方、SE系では4%を切るので、同じ「月1万円」でも体感が相当異なる。

② 年間12万円という数字の解像度

年間12万円を12ヶ月で均すと「月1万円」だが、給食のない夏休み・冬休み・春休みを除くと実際の支払い月は8〜9ヶ月程度に集中する。つまり実支払いのある月だけで見ると、月1.3〜1.5万円前後の出費になる。この点を月1万円と平均化して見ていると、実際の特定月の手取り比率は上の表よりさらに上がる。

③ 佐賀県の賃金水準と全国平均給食費の組み合わせ

今回使った給食費は全国平均値だが、佐賀県の給食費が全国平均と同水準と仮定した場合でも、佐賀県の賃金水準(全国比でやや低め)との組み合わせで、首都圏と比べると負担率が高めに出る。同じ給食費を払いながら手取りが低ければ、当然比率は上がる。川口(埼玉)のIT系平均と比較すると、佐賀県の介護・小売系は倍近い比率になるケースもある。


参考:子2人の給食費・年間スケジュール概算

項目月額(概算)年間(概算)
小学生1人4,688円約5.6万円
中学生1人5,367円約6.4万円
合計(子2人)約10,055円約12万円

※出典:文部科学省「令和5年度学校給食費調査」全国平均値


まとめ

「月1万円の給食費」が手取りの6%を超える職種が佐賀県には普通に存在する、というのは数字で出してみるまで実感しにくかった。
固定費として自動引き落とされる性質上、見えにくいだけで、賃金水準との比率で見ると決して小さくない数字だ。

同じ給食費でも、賃金が低い職種ほど比率が跳ね上がる構造が見えた以上、「給食費の議論」は絶対額ではなく賃金比率で語るべきだと思う。

給食費の無償化を求める声と、賃金底上げを求める声、あなたはどちらが先に動くべきだと思うか。


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