東京都の職種別賃金と給食費の比率をデータで計算していて、一つ気になる数字が出てきた。子2人(小学生と中学生)の給食費は月約1万円だが、業種によって手取りの3%になるのか5%超になるのかで、まったく違う話になる。

🍱 職種別・給食費が手取りに占める割合(東京都)

業種(東京都)月給・額面(概算)手取り(概算)子2人給食費/月手取り比率
情報通信(IT系)約45万円約33万円約1万円約3.0%
金融・保険約47万円約35万円約1万円約2.9%
製造業約35万円約27万円約1万円約3.7%
医療・福祉約31万円約24万円約1万円約4.2%
宿泊・飲食サービス約24万円約19万円約1万円約5.3%
全産業平均約38万円約29万円約1万円約3.4%

※月給は厚労省 令和5年 賃金構造基本統計調査(東京都・業種別所定内給与額)より概算。手取りは社会保険・所得税・住民税を含む控除後の推計値(控除率25〜27%)。

※給食費は文科省 令和5年度学校給食実施状況調査の全国平均(小学校4,688円・中学校5,367円)を使用。子2人(小+中・計10,055円)で計算。東京都の実際の給食費は自治体により異なる。

📊 年間12万円の重さは業種で変わる

月1万円を年換算すると12万円になる(小学校分 年間約5.6万円+中学校分 年間約6.4万円)。IT系の手取り年収 約396万円に対して年12万円なら約3.0%。宿泊・飲食の手取り年収 約228万円に対して年12万円なら約5.3%。同じ「子2人の義務教育コスト」が、業種によって1.7倍以上の重さになる。

自分はIT系なので比率では低い側に入るが、それでも毎月確定で出ていく固定費として認識している。家族4人の家計で見ると、給食費だけで年間12万円が固定支出になるのは、食費全体の管理を考えるうえで存在感のある数字だ。

💡 東京23区で無償化が広がる構造的な背景

宿泊・飲食や医療・福祉の業種で手取りの5%超が給食費に消えるというのは、同じ東京都内で子どもを育てながら収入格差の影響が教育コストにも乗ってくる構造だ。データを眺めていると、賃金格差と固定コストの非対称性が合わさっているのがよくわかる。

令和5年度時点で多くの東京23区が給食費の無償化や補助制度を導入しているが、区によって状況はバラつく。同じ「東京都」というくくりでも実質負担が数万円単位で変わるのは、居住エリア選択の変数として無視しにくい差になっている。

📝 まとめ

IT系手取り33万円で比率3.0%、宿泊・飲食手取り19万円で同じ月1万円が5.3%――同じ義務教育コストが業種によってこれだけ体感の違うコストになっているとは思っていなかった。

川口から東京都のデータを眺めていると、住む区によって無償化の有無が変わる現状は、エリア選択が教育コストにも効いてくるという、意外と整理されていない格差だと感じた。

給食費の無償化を進める自治体の政策を評価するか、それとも賃上げで家計全体の余裕を増やすことが先か。

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