向ヶ丘遊園の地価とハザードを並べたら、人気と地盤が逆を向いていた。4年で2桁の上昇率がついた駅の足元を、数値で見ていく。
向ヶ丘遊園の洪水リスク
向ヶ丘遊園は多摩川の近くにあり、駅周辺は多摩川の洪水浸水想定区域に含まれる。駅地点の洪水リスクは「高」。想定最大浸水深は最大4m。
4 m
2階床下以上の想定
多摩川氾濫の想定・1000年に1回クラスの想定最大規模降雨
4mを物理的事実に翻訳する。0.5mで玄関ドアの開放が困難になる。1mで床上浸水、1階での生活が成り立たなくなる。1.75mで水位は大人の首付近に達する。4mは1階の天井を超え、2階の床上付近まで届く水位だ。対策は動線で決まる。寝室と避難動線を上階に置く。1階居住は垂直避難の動線確保が前提となる。
液状化リスクと地形分類
地形分類は「後背湿地」。後背湿地は、川の氾濫でできた低地だ。細かい砂や粘土が水を含んだまま堆積している。結果、地下水位が浅く地盤が緩い。強い揺れで砂粒が水に浮いた状態になりやすい。これが液状化だ。
後背湿地
やや液状化しやすい
洪水リスク高の低地と、後背湿地という地形は同じ成り立ちを指す。水が集まる土地だ。購入を検討するなら、地盤改良の要否を事前に確認したい。
地価から見た向ヶ丘遊園
向ヶ丘遊園の地価は30万円/㎡。1坪換算で約99万円。利便性が高く人気である裏返しだ。
30 万円/㎡
1坪 約99万円 ・ 4地点平均
2020→2024 +11.2%
ただし、これは4地点の公示地価を平均した参考値だ。実際の売買価格や個別物件すべてに当てはまるわけではない。人気は数字に出ている。一方で足元は洪水リスク高・後背湿地という地盤を抱える。立地の価値と地盤のリスクは別物だ。防災や地盤への初期投資を織り込むべきエリアと言える。
まとめ
向ヶ丘遊園は地価30万で4年11%高。人気は本物、だが足元は後背湿地だ。俺なら地盤改良込みで買う一択。
